Knuthの"The Art of Computer Programming"に思う
難しい本だ
「本が好きなプログラマー」なら少なくとも名前くらいは聞いた事がある本で、
D.Knuthの"The Art of Computer Programming"(以下、TAOCP)という本がありますね。
- 作者: ドナルド・E・クヌース,有澤誠,和田英一,青木孝,筧一彦,鈴木健一,長尾高弘
- 出版社/メーカー: アスキー
- 発売日: 2004/02/18
- メディア: 単行本
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で、読んでみた事がある人なら分かると思いますが、とんでもなく難しい本です(少なくとも僕にとっては)。
僕は何度か試みたのですがその都度挫折しています!!!!
だって難しいんだもの!!!!
僕はこの本を知ったのは大学生の時で、その時に尊敬していた先生(今も尊敬しています)に
「スーパープログラマーと呼ばれるような人達なら、一度は読むべき本だ」
と言われたのを覚えています。
「スーパープログラマー」とやらになれるものならなってみたいなあ、と思っていた私は読み始めたのですが、
悲しいかな途中でわけが分からなくなりそのうちどうでもよくなる、といったことの繰り返しでした。
まあ若気の至りですね。
確かにTAOCPは素晴らしい本なんだろうとは思います。読み進める毎に考える事を強要されます。
ですが僕には読めませんでした。
最近「〇〇なら〇〇をする」という論調が増えた気がする
ここ最近、インターネットのプログラマーコミュニティで、
「〇〇プログラマーなら抑えておきたい〇〇」などの売り文句で技術や商品の紹介がされるケースを見ました。
正確に数を計ったわけではないので完全に主観ですが。
それをしていないと不十分だと言わんばかりの論調もいくつか見ました。
それらをぼんやり眺めていると、その様がまるで巷にあふれる自己啓発本のように思え、コンプレックスを刺激することによって需要を無理矢理にひねり出すようにも見えて来ました。
どこかに確かにいる「スーパープログラマー」や「ギーク」や「本物のプログラマー」と呼ばれる人達は、
僕のような凡人が束になってもかなわないような能力を持っている事でしょう。
僕は普通の職業プログラマーで「スーパープログラマー」とやらになれるものならなってみたいなりたくてしょうがないけれど、その人達がしていることを出来ていないからといって、いたずらに自分を卑下する必要はないかな、と思います。
さらに僕は「スーパープログラマー」が本当にTAOCPを読んでいるのか知りませんし知りたいとも思いません。
TAOCPもその先生のことも非難しているつもりはないのですが、僕にとってのTAOCPは知的コンプレックスの結晶です。