Improving my slide/presentation #LLAdventJP
このエントリはたぶん、LL/ML Advent Calendar(partake.in)の12/15担当分です。
スライド作り、何を意識してますか?
ここでいうスライドとはプレゼンテーションで使う、PowerPointとかKeyNoteとかのことです。
多くの自己啓発系の記事にありがちなように、僕もかつては学会発表などのプレゼンが大の苦手でした。
振り返ってみると当時は最低レベルと言ってもよいと思います。
そこから始まり、改善プロセスを経て、結果として自分の行うプレゼンにはある程度自信がつくようになりました。
まあ、そういう進研ゼミ的なプロセスは今日は省略します。
かつて多く参加していた名古屋の勉強会などでもそこそこのプレゼンテーション*1を行えていたと思います。
今日は「スライドを使ったプレゼン」を前提としてますので、スライドの話多めです。
これを読んでいる皆さんの中には勉強会とかのLTとかでプレゼンを行う機会がある人も多いと思うので、
参考になるならないは別として、「モリグチはどのようにスライドを作るのか」としてお読みいただければと思います。
あと、自分を棚に上げて説教くさいことを書いている、って自覚はあります。
「絵コンテ」作ってますか?
「絵コンテ」ってご存知ですか?ざっくりいうと映像作品の下書きみたいなものです。
僕はスライドを作り始める前の下書きを「絵コンテ」と呼んでいます。
僕もかつては何も準備せずにパワポでいきなりスライドを作り始めていたのですが、
絵コンテを作るようになって、効率的だと感じています。
僕の場合は、普通のA4ノートの1ページに6つくらいの四角形を描いて、
その四角形一つ一つをスライドの1ページと見立てて下書きを書いています。
いわば、6コマ漫画ですね。
「そんなの時間がかかるだけじゃん」という意見もあって、
実際絵コンテを準備する時間が当然発生するのである意味ではその通りなのですが、
いくつかのメリットがあると思います。
- 修正が容易(絵コンテはいわば仕様書。仕様の段階で修正できる)
- 絵コンテに書ききれないことをスライドに無理に詰め込むと読めなくなる(大体の流れと文字の量が把握できる)
- 持ち運びが容易(紙とペンだ)
- 絵コンテに時間をかける分、スライド作成は非常に素早くできる
ざっとあげてみましたが、他にもあると思います。
先に述べたように絵コンテはスライドの「仕様書」で、実際のスライドを作る作業は「実装」ですね。
「仕様作成→実装」はプログラマーなら誰でも経験があることだと思います。
絵コンテの段階でレビューをして、レビュー後にスライドを一気に作り上げます。
この時点でいわば「リリース候補版ベータ版」のスライドを作ります。
アニメーション、使ってますか?
個人的に非常に残念だと思うスライドが、
「スライドにジョークが含まれているけれど、アニメーションを使って隠していないので、プレゼンターがジョークを言う前に落ちが丸わかり」
というものがあります。
これだとジョークの良し悪しに関わらず笑う方も疲れてしまいます。
僕のスライド作りにおけるアニメーションの使い方は非常にシンプルで、
「自分が発話する箇所を同時にスライド上に表示していく」
というものです。
趣旨もなく無駄に派手なアニメーションを使うのは賛成できませんが、
アニメーションも取り入れれば非常にうまく働いてくれると思います。
練習、してますか?
さて、僕を含めて耳が痛いことだと思いますが、
練習、してますか?
ちゃんと事前に通しでリハーサルしてますか?
誰かに聞いてもらってダメ出しをしてもらっていますか?
ちゃんと時間を計り口に出して練習をして、おかしな箇所や発話しにくい箇所は修正しましょう。
スムースにしゃべれない箇所は「分かりにくい箇所」で、それはつまり
「スライドか、プレゼンか、自分の理解か、はたまた全部に問題があり、視聴者は理解できない」
ということを意味しています。
練習をすればスライド無しでも何をしゃべればいいのか覚えるようになりますから、
僕が最も避けるべきだと思っている「スライド読み上げ機」状態を避けることも出来ます。
かくいう私も昔は「こういうのはその場の勢いで、アドリブで言葉が出るくらいがライブ感があっていい」などとアホなことを思っていました。
「これくらいの分量なら制限時間に収まるだろう」という甘い見積もりをして練習をせず、
結果として時間オーバーを招いたこともしばしばあります。
練習大事。超大事。
まとめ
とまあ、キリがないのでこのあたりで。
実際、勉強会のLTとかで使うスライドに、ここまで時間をかけられているかというと、そうでもなくて、
どうしても練習が少なくなりがちですね。
特にBoost.名古屋の発表はほとんど練習なしで参加してしまったのでグダグダでした。
そういう意味で、ここに書いたのはある意味理想形ですね。
「自戒を込めて」ってやつでしょうか。説教くさいことを書いた自覚はあるので自分でも嫌な奴だなとは思います。
ともあれ、スライドを使ったプレゼンテーションは、
- 準備 + 見せ方 + 練習
を徹底することで上達するよ、というのが僕の意見です。
文字にしてみれば当たり前のことです。
ちなみに上記に「財力」と「才能」を追加すれば人生に必要なものはかなりカバーできるよ。
え、僕っすか?もちろんない。あるわけない。
はあ。。。
あとがき 〜もう人生セッションとかしなくてもいいのよ〜
今となってはもう昔のことだが、去年LL名古屋に出た。
「出た」というよりはむしろ、「気が付いたら出ていた」。
なぜ出ることになったのか、思い出せないが、とりあえず「3回くらいは付きあうか」と思ったことは覚えている。
何かの弾みでテーマが「線形代数」から「人生」に変わったのだが、このあたりの記憶があいまいである。
これが第一回である。
それでまた、何の因果か、今年ML名古屋に出た。
「出た」というよりはむしろ、「そこにはいなかったけど出たような気がする」。
なぜ出ることになったのか思い出せないが、「大変だな」と感じたことを思い出した。
端っからテーマが「人生」だった。LIFE! LIFE!
結局スライドを渡して代理人にプレゼン(漫才)してもらった。
これが第二回である。
先月くらいに「寒気のようなもの」を感じ、念のためにブログの更新を停止したら、その後案の定、LL/ML カレンダーなるものが爆誕してしまった。
その時、僕は日本に帰ってきて三日目くらいでレストランで食事をしていたのだが、
「西遊記」で銀角が持っている瓢箪(紅葫蘆)のように、反応すると吸い込まれることが分かっていたので、沈黙を守ると心に決め、戦慄しつつも嵐が通り過ぎるのをぢっと待つ。
急におとなしくなったのでウェイトレスに「大丈夫ですか?お疲れですか?」と心配されるも「いえ、LL/MLです」とも言えず困惑する。
その後、紆余曲折を経て、今に至る。
まあ、なんだかんだで3回目なので、これくらいでLL/MLは充分かな、と思っている。
*1:賛否両論あると思いますが